高い技術を誇るスペイン折り紙アート

Un fabuloso artista del origami

Jorge Pardo(ホルヘ・パルド)さん
サラゴサ折り紙博物館 館長


1970年サラゴサ生まれ。1992年に開催されたセビリア万国博覧会で折り紙作家・吉澤章氏の作品を目にし、折り紙の美しさに魅了される。その後、兵役に就いていた間に折り紙を折るようになり、28歳から立体的なモジュラーモデルを折り始める。現在はサラゴサ折り紙博物館の館長、およびサラゴサ折り紙協会の会長。また、折り紙作家として数々の作品を発表。スペイン国内はもとより、イタリア、フランス、イギリスなどで展示やワークショップを行っている。


サラゴサ折り紙博物館、入館入口にて

上の写真でホルヘさんが立っているのは、4000枚もの折り紙で作られたオブジェの前。200時間超かけて自ら手作りしたものだそうです。サラゴサ市歴史文化センター内の2階。折り紙博物館のエントランスで、このオブジェと、その前に座って訪問客を出迎えてくれるホルヘさんに出会うことができます。ここで入館券の代わりにホルヘさんから手渡されるのは、1つ1つ違うデザインの折り紙。日本で一般的に折られている形とは異なるものが数あります。「どうやって折ってっているのだろう?」と折り紙を見つめていると、ホルヘさんが立ち上がり、折り方を丁寧に教えてくれました。
入口からさっそく、この折り紙博物館が独特の温かさを持つ場所だということがわかります。


日本とは異なるスペイン折り紙の高い技術と繊細さ

ホルヘさんが折り紙を初めて目にしたというのは、22歳の時。セビリア万国博物館で展示されていた吉澤章氏の折り紙作品(『日本の四季』)に心奪われたのが、折り紙を始めるきっかけだったとか。その後、本を読んで知識を増やし、折り紙協会へ入会して学び、2004年頃からオリジナル作品を手がけるようになっていったといいます。
伸縮するボール、羽を広げる孔雀、複雑なくすだま、ホルヘさんの作品は非常に緻密で技術が高く、デザインのバリエーションも豊富です。博物館のホールにも見事なアート作が飾られているので、ぜひ細かなところまで見てみてください。


日本とスペインの紙にまつわる物語

上の写真は、ホルヘさんによる折り紙作品の一部です。ここでは白い紙にしか見えないかもしれませんが、「平和おりひめ」という再生紙が使われ、カラフルな紙の破片が折り紙に散りばめられています。この紙は、広島市にある平和記念公園に捧げされた色とりどりの折り鶴を富士山の雪解け水を使用して再生紙へと蘇らせたもの。世界中から折り鶴となって集まる平和への願いが日本の技術を経て繊細な美しい再生紙となり、さらにスペインで新たなアートを生む…。ここにも、日本とスペインの物語があります。

「スペインの折り紙アートは非常に技術が高いです。日本とは異なり、複雑で、表現にもいろいろありますね」と、微笑みながら語ってくれたホルヘさん。折り紙には馴染みのある私たち日本人ですが、まだまだ知らない折り紙の世界がスペインをはじめとするヨーロッパにはあります。

もしあなたがサラゴサへ行く機会があれば、ぜひ折り紙博物館へも。ヨーロッパにおける折り紙の長い歴史や日本との繋がりを知ることができると同時に、圧倒される折り紙作品を楽しめます。
入口にホルヘさんが座っていたら、声をかけてみてくださいね。

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  • Information

    − EMOZ − サラゴサ折り紙博物館
    Escuela Museo Origami Zaragoza

    Centro de Historias Plaza San Agustín 2,
    50002 Zaragoza
    Tel: +34 876 034 569
    http://www.emoz.es

    営業時間:火〜土曜10:00 – 14:00、17:00 – 21:00
         日祝10:00 – 14:30
    定休日:月曜
    入館料:大人3ユーロ、割引1.50ユーロ